失敗したときこそ細かい分析をしよう!

人間は失敗すると、ネガティブな思考に陥りやすくなります。特に日本人は失敗をやってはいけないものと思い込んでいる人が多くいるようです。失敗して、そこから立ち直れないと負のスパイラルに嵌り込んで抜け出すのが難しくなることがあります。

負のスパイラルは、だいたい以下の5つの順番になります。

①パニックになり、思考停止状態になる。
②事跡の念にかられ、ネガティブ思考が発生する。
③ネガティブ思考がさらに過剰にネガティブ思考を生む。
④不快な経験に繋がりそうな行動をとらなくなる
⑤不快な状況を変えられないと認識して無力感にとらわれる。

このスパイラルから抜け出すカギは、失敗体験そのものを冷静に分析することにあります。失敗には大きくわけて、3種類あるといわれています。

①予防できる失敗
②避けられない失敗
③知的な失敗

①の失敗は、勉強不足や不注意が原因となるもの、ルールに従わなかったために起こったもの、能力不足などが挙げられます。工場で製造した製品に異物が混じったために自主回収をする会社などは、この失敗の典型的な例といえます。ルールを明確化すること、環境の整備などで改善できます。

②は自分でコントロールできない状況で起こる失敗です。例えば上司の指示が間違っていた、予想外の事故がおこったりした場合などです。これは過剰に責任を感じる必要はありません。自分ではどうしようもないことにとらわれる必要はありません。レジリエンスにはこのような合理性も必要なのです。

③は新しいこと、未知の分野に挑戦するときには絶対に避けられない種類の失敗です。この失敗は様々な学びのチャンスを含んでいます。ベンチャー企業は日々大小さまざまな『知的な失敗』を繰り返しているはずです。

グーグルやアップルなど、新しいサービスや商品を長年提供し続けている企業は、たとえ失敗してもそれを責めるようなことはせず、むしろさらに挑戦しつづけることを奨励しています。

しかし、日本人はこの『知的な失敗』と上手く付き合えない人が多いようです。失敗に学びのチャンスがあることに気付かず、罪悪感ばかりを抱え込んでしまうのです。

レジリエンスの大事な要素の一つに、失敗から学ぶという姿勢があります。失敗して落ち込むのは自然な反応なので仕方ありませんが、必ず以下のような冷静な分析をおこなう必要があります。

①三種類のどの失敗にあたるのか分析する
②過剰に自己責任を感じないようにする
③失敗の種類に応じて適切な対応をとり、積極的に学ぶ

失敗のない仕事は存在しません。失敗を恐れたり、自責の念を感じるのは自然なことです。しかし、そうしたネガティブな感情を何度も繰り返していくと、悪循環から抜け出せなくなってしまいます。

失敗を経験したら、早いうちからその失敗の本質を細かく分析し対応を考えることです。そうすることで負の感情のスパイラルから早く抜け出すことができます。失敗は学びのチャンスであることを忘れないようにしましょう。